SF映画の金字塔スターウォーズを題材とした「ジェダイ:フォールンオーダー」のクリア感動・レビュー記事です。
記事タイトルにも書きましたが、アンチャーテッドやソウルライクゲーなどの名作アクションの要素の欲張りセットという印象でした。
ゲームバランスはダークソウルやSEKIROのような死んで覚えるゲームなのですが、難易度選択が4段階もあるのでソウルライクジャンルの中では敷居はかなり低いです。
スターウォーズを全く見たことがない人には専門用語が多くて少しとっつきにくいかもしれませんが、純粋にアクションゲーとしても良い出来なのでおすすめです。
目次
ゲーム概要
ステージは各惑星ごとにそこそこ広いフィールドが用意されており、ダークソウルでいう篝火のようなチェックポイントを目指して少しずつ進んでいくスタイル。
ソウルライクゲーの中では珍しくアンチャーテッドのように崖に上ったり、環境がぶっ壊れて滑り落ちたり、QTEが発生したりと新鮮な印象。
戦闘の難易度は前述したとおり4段階選択可能。いわゆるノーマルに該当する初期設定の難易度でもソウルライクゲーの中では簡単な部類です。
ライトセーバーでチャンバラするので、SEKIROのようなパリィに次ぐパリィによる剣戟戦を期待しましたが少し違いました。
どちらかというとダークソウル的なしっかりガード、回避して隙を突く戦略の方が安定します。終盤はフォース技がめちゃくちゃ強力なのでごり押し気味になりました。
導入部ストーリー
オーダー66というジェダイを対象とした大規模粛正を生き延びたカルが主人公。
辺境の星で身分を隠して屑鉄解体業で生計を建てていたカルの元へ帝国軍が現れ絶対絶命に。
そこへ元ジェダイのシアが助けに現れて銀河を巡る旅に出るというのが導入部分のストーリーです。
スターウォーズの原作を見ていないと冒頭からちょっと訳がわからないかもしれません。笑
ソウルライクでありながらアドベンチャーゲームのようなステージ構成
ソウルライクゲームって基本的にくまなく探索や敵配置の記憶、罠の把握などのトライ&エラーを繰り返して少しずつ進める時間が長いと思うんです。
本作もそういう地道な進行が基本なんですが、合間合間に急斜面を滑り落ちて、鉄骨に捕まったと思ったらその鉄骨が崩壊して、何とかロープに掴まって難を逃れる。
上記のような勢いのあるアドベンチャーゲームのようなパートが入るので、爽快感がありましたね。
ゼルダの伝説のような謎解きギミックなんかもあったりして、差別化を図ろうとしている意図を感じました。
こういう要素は蛇足なことが多いですが、フォースというスターウォーズの要素と親和性が高いので違和感なくプレイすることが出来ました。
クリーチャーの外見が受け付けない人もいるかも
敵キャラは帝国軍のストームトールーパーの他に惑星ごとにクリーチャーが登場します。
こいつらの外見がデカい芋虫だったり、デカいクモだったり、デカいカエルだったりするんですね。
グラフィックの質感や動きもリアルなので受け付けない人はかなりキツいと思うので、要注意ポイントだと思いました。
倒したときにクリーチャーは真っ二つになったりするので、そういう表現が苦手な人もキツそうです。
原作へのリスペクトを感じる外伝
版権ものゲームでありがちなのが、外伝だからというのを免罪符に原作キャラクターを好き放題してしまって炎上みたいな流れですよね。笑
本作は原作の設定などもきちんと守っていてリスペクトを感じる構成でした。
例えばジェダイは無抵抗の敵を殺さないなど独自の哲学があるのですが、その辺りもゲームやからええやろ!って無視することなくストーリーに落とし込んでいましたね。
あとは原作のキャラクターが少しだけ登場するのですが、ちゃんと化け物みたいに強いんですよ。
原作ファンからしたらポッと出の外伝ゲームの主人公が、レジェンドクラスのシス相手に善戦したらなんか萎えちゃうと思うので、シリーズファンへの配慮も感じました。
チェックポイント間のファストトラベルが欲しかった
チェックポイント間のファストトラベルが存在しないので、2度目の探索がかなり面倒に感じます。
またダークソウルやSEKIROに比べると、ややチェックポイントの間隔が長く感じます。
しっかりとショトカ開通をしておかないといけないので、探索にかなり気を使います。
やり直しが簡単であるってことって死ゲーには大切なことなので、残念ポイントですね。
戦闘システムについて
続いてソウルライクゲーでは重要な戦闘システムについて。
フロムゲーで例えると見た目はパリィ合戦のSEKIROぽいのですが、実際の立ち回りは回避主体のダークソウル型の方が安定します。
悪くはないのですが、SEKIROの剣戟の完成度の高さを再確認する形になりました。もっとライトセーバー同士でブォンブォンしたかったですね。
剣戟だけを見ると二番煎じ感が拭えないのですが、ブラスターを跳ね返したりフォースを利用したりとスターウォーズならではの要素があるので、全体的には完成度が高いと感じました。
体幹を崩しても一撃で倒せるわけではない
SEKIROで前へ前へ攻める戦闘の根底には、体幹を崩せば1撃で敵を仕留めることが出来るという忍殺の存在が大きいと思います。
今作にも体幹ゲージに相当するゲージがあるのですが、パリィで崩しても大きな隙が出来るだけという敵が多いんですね。
1撃で葬れる敵もいるので何故統一しなかったのか謎です…
パリィに絶大なメリットがないので、回避で側面や背面に回ってチクチク攻撃する方が安全かつ確実にダメージが入るんです。
原作ではライトセーバー戦はひたすらお互いにパリィしあっている印象なので、ちょっと残念ポイントに感じましたね。
フォース技が強力
ゲーム進行と共にフォースを使った技を使うことが出来ます。これがめっちゃ強い。
特に強力だと感じたのはプッシュという敵を吹き飛ばすスキルです。
ボスには通用しませんが、道中の雑魚敵ならどんなに強力な敵でも崖下にプッシュしてしまえばOKなんですね。笑
その分敵は数の暴力で攻めてくるのですが、フロムゲーほどの脅威は感じませんでした。
ライトセーバーが防御手段でフォース技が攻撃手段のようなバランスになってくるので、重ねてになりますがもっと剣戟したかった…という印象は残りましたね。
SEKIROのエッセンスを活かしきれていない印象
SEKIROでいう危マーク付きの攻撃、ガードやパリィ不可能な技を敵は使ってきます。
SEKIROは突きには見切り、下段は踏みつけなど適切な対処をすることでピンチがチャンスに変わる点が素晴らしかったと思うんですね。
最初はなんでガード不可攻撃なんか作ったねん…という気持ちしかなかったのが、徐々にリスクを負って攻めに転じることが出来るようになる。
この上達してる!という体験に一種のカタルシスを感じた訳なんです。
今作ではシンプルにガード不可というだけなので、基本的に避けるだけなんですね…
この辺りはもうちょっとフォースで対処するとか、なんかあったんちゃうかな〜というのが正直な感想ですね。
ボス戦の途中でQTEが入る
ボス戦の最中にライトセーバーの鍔迫り合いなどのQTEが入ります。
個人的にはイマイチポイントですね。なんだか緊張感が一気になくなるんですよね。
戦闘はきっちり全部ガチ操作でやらせてくれて、カッコいいムービーは後で見せてくれれば良かったんですが…
洋ゲーってやたらとQTE入れてくるイメージがあるのですが、何故なのか…
何かヒット作に搭載されてたりしてたのでしょうか?元祖が気になるところです。
まとめ
フロムゲーファンなので感想を書いていると、どうしてもシステムが似ているダークソウルやSEKIROとの比較になってしまいました。
版権ものゲームなのに本格的にアクションゲームとしてまとまっているので、今作単独でみると良作だと思います。
しかし色んな神ゲーのエッセンスが入っているだけにそれらと比較して、もう一歩かなと感じる場面があるという印象でしたね。
- スターウォーズシリーズのファン
- ソウルライクジャンルが好き
- アクションゲームが好き
- クモやカエルなどが苦手
- 敵を真っ二つにしたりする表現が苦手
- フィールドを細かく探索するのが嫌い
以上で感想・レビューを終わります。少しでも参考になれば幸いです。